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2008年07月07日

知られざるら致・監禁の現実 ロイヤルコーポ505号室 Part25

<25>「青春返せ」の原告が登場
 
 二度目のマンションに移り、しばらくたった頃、Kさんという女性がやってきた。なんでもずばずば口にする性格の人で、「青春返せ」裁判の原告をしているという。反対活動を活発にやっている脱会者である。
 反対派は、手ごわい相手には相当強烈なメンバーをぶつけてくる。本人が心の底でどう思っているかを吐きださせるためである。多分この人がその役割の人に違いないと、そのとき思った。
 Kさんは、自分が監禁されたときの話を長い間話し続けた。「私は青春返せをやってるけど、仲間を救いたいと思っているだけ。気が狂った人だって知っているんだから」「原理なんて滅茶苦茶よね。でも私は霊体験したので、最後までそれが引っ掛かっていたわけ」「私はもともと看護婦やってたのよ。がん病棟に勤めて、患者さんの死に立ち合ったこともある」など、とにかく思ったことをどんどんぶつけてくるのだ。
 その後、私にいろいろと質問とも恨み言ともつかないものをぶつけて来た。「あなたもオメデタイわね。マンションの場所を知らせても、(CARPから)助けになんてくるわけないじゃない」「統一教会なんて、希薄な人間関係で縛るだけだわ」。
 この人は、「人間同志の心のぶつかりあいこそが、生きている証しである」、という強いポリシーを持っているそうだ。こうした人物が、離教させるため監禁を奨励するということが、なんとなく理解できる。監禁というのは、なるほど「心のぶつかりあい」がある現場なのだ。
 だから、口実さえあれば、どんどん監禁をするべきだ、その方が、より人間らしい生き方なのだ、ということである。この人の場合、それが善か悪かより、「人間らしい生き方」を優先するのである。
 適当に受け答えしていると、Kさんが「なんか、あなたを見てると、全然本気になってないじゃない」とピシャリと言った。「周囲はみんな、真剣なのよ。あなたがのらくらしていて、どうするの。ここであなたの人生の問題を真剣に考えないとダメなのよ」と、言葉が続いた。
 後で聞いたところによると、Kさんは監禁現場ですべての人に対してこの言葉をぶつけるらしい。これがKさんの決めぜりふで、この言葉をぶつけては、本人が心の底でどう考えているのかを吐き出させようとするのだ。
 確かに、ここで彼女の言う「心のぶつかり合い」を行なえば、その場では非常に手応えを感じ、腹の底にあるものを話し合って、満足感を得ることはできるだろう。反対派はこのような手を使って、本人の「親に原理を伝えたい」という思いを巧みに利用して、心の中にあるものを全て吐き出させ、すべてを相対化してしまう。そして、永遠の魂に関わる問題が、いつのまにか放りだされてしまうのだ。
 ここで私は、前々から思っていたことをぶつけた。今までは、家族の間にヒビが入ると思って黙っていたのだが、とにかくもう私はこの異常な環境をはやく終わらせたかった。言わずに済ませれば、と思っていたが、仕方がないと判断した。
 私は継母に向かって言った。「見ず知らずのあなたが、ぼくのことを心配してるなんて思っていない。あなたは家族のぼくに対する愛情をダシに使って、周囲に“ヒデオを救ってくれてアリガトウ”と誉めてもらいたいだけだ」。
 継母の顔がこわばる。「どうしてこの家の人はこんなにひねくれているの。もう我慢できない」と継母が叫んだ。
 継母は後妻として、いろいろ肩身の狭い思いをして来たであろう。本人の心の中では「なぜ自分がこんなことに付き合わなければならないのか」という不満や、「ヒデオさんを救出すれば、きっと家族が一つになる」という淡い希望が交錯している。脱会者らのいる前で、面と向かってこうしたことを言われて、継母は相当ショックだったに違いない。
 なんでこんなことまで言わなくてはいけないのか、と私は情けない思いがした。Kさんは「ようやく家族が本音で話し合うようになりましたね」と言って帰って行った。しかし逆にこれ以降、私の家族間には大きなヒビ割れが走ることになった。Kさんは、結果的に言わなくともいいことを表に出させ、私の家族をバラバラにしてしまったことになる。
 Kさんはこの後一度もやってこなかった。

この記事へのコメント
あ…。
なんだかセンチメンタルジャーニー(懐)な気分になりました〜。

とっても、ありがとうございます ですぅ〜♪
Posted by りぃ子 at 2008年07月09日 11:33
コメントありがとう。... φ(。。 )
Posted by 統一教会員への拉致・監禁被害 at 2008年07月09日 22:04
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